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野うさぎの過酷

 昨日progress.2「set_」秋田公演初日終了しました。

 秋田入りしたのが25日。その日は午後から会場の下見をし、18時から22時までクリエーション。翌26日は11時から20時まで、27日は13時から22時まで。トータル24時間のクリエーションで、35分の作品となる。

 24時間で35分。言葉にしてしまえば何の事はない。ただダンサーの安達香澄さんと高木貴久恵さんにとっては、かなり過酷なクリエーションであったことは間違いない。

 今回のクオリアの庭では、思考や心情、感情といったものを可能な限り回避しようと思う。作り手やダンサーがその境地で身体を動かすことによって、それを見るものに同じ反応を促すこととなる。そうなると、理解出来ないものは理解出来ないものとして簡単に淘汰されてしまう。

 思考する身体は死に体となる。身体と神経が硬直する。時にはその瞬間は必要ではあるのかも知れないが、同時に感覚の幽閉が起こっていることに目を向けなければならない。

 感覚こそ、思考を超える脳である。

 野原を走り回る野うさぎの感覚思考。そのあたりが丁度良い。

 そんなものを24時間で35分の作品へと昇華させるのは、過酷と言えば過酷に違いない。

 本日progress.2「set_」二日目にして、楽日。

 
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