
私たちは人類史において常に身体を移動させてきた。先史では捕食・生存の為に移動しながら初期文明を形成し、有史以降は良きにつけ悪しきにつけコミュニケートを目的としてそれは行われてきた。
身体の移動は、人類の文明の衝突と発展を同時に促す。
そして今現在、情報化社会の隆盛によって身体を移動させることなくコミュニケートする手段を手に入れた私たちは、これから自らの身体をどこに向けようとしているのか。その先に障壁はあるか。さらなる発展はあるか。
私たちにとって、身体を移動させるということの意味とは。
身体と感覚に根ざす、移動するダンス。




本作品は「移動を続けながらクリエーションを 行う」というコンセプトのもと、昨年秋に岡山から創作が開始されました。
各都市での公演をprogress(経過)として2014年11月progress.1「lie_」@神戸、2015年8月progress.2「set_」@秋田、10月progress.3「float_」@岡山、11月progress.4「past_」@京都の四都市でprogress上演を重ねて行き、最終作品として2016年1月に「クオリアの庭」が横浜赤レンガ倉庫1号館ホールで上演されます。
〜イメージテキストより〜
生きている人間は想像する。
それを前提に人間の歴史が繰り返されてきたということであれば、この世から戦争がなくなることはない。
想像し実行するのは、常に生きている人間ということ。
いずれまた戦争は始まる。
「水なくして水を感じよ」「ゆく川の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」
その小さな庭に宇宙が内包されている。○と△と□の宇宙観。
公開される身体の損壊。
その閲覧。
感覚が、狂っている。
○と△と□。
狂った感覚さえも、
そこに内包される。
身体。
やがては屍体。
想像から感覚へ焦点を移す。
思考から衝動へ、人間的ではなく動物的に。
これは人間のイマジネーションへの問いかけであり、人間のイマジネーションに対する微かな警鐘でもある。
Wroks-M Vol.7「クオリアの庭」
lie_ set_ float_ past_ revolve_
作・構成・振付・美術 三浦宏之
出演・振付 安達香澄 上村なおか 斉藤栄治 高木貴久恵 目黑大路
照明 岩村原太
音楽 宮内康乃
衣裳 井上直美
構成補佐 山本和馬
progress.1@神戸
主催 特定非営利活動法人 Dance Box
企画 みんなのフェス2014コンテンポラリーダンス@西日本版
M-laboratory
progress.2@秋田
主催 M-laboratory
制作 ampersand[&] 田中麻美
制作協力 石川真由子
協力 ampersand[&] hanauta
progress.3@岡山
主催 M-laboratory
照明 井上瑞穂
振付補佐 西本千奈美
制作 田中麻美 西本千奈美
協力 M・L・I
progress.4@京都
主催 M-laboratory
共催 京都芸術センター
照明 岩村原太
舞台監督 さかいまお
制作 田中麻美
制作協力 豊山佳美
result@横浜
主催 公益財団法人横浜市芸術文化振興財団
企画 横浜ダンスコレクション
M-laboratory
舞台監督 安藤千秋
照明オペレーター 丸山武彦
音響オペレーター 牛川紀政
協力
定方千速
たけぼー
Kayoko Sakoh Dance
BALLET SCHOOL KAZUKO
Y's ballet
全体企画・主催 M-laboratory
